尿素入りのシャンプー

尿素を高配合したシャンプーの是非

最近、マジか!?って思う商品多いなー

尿素を高配合したシャンプーってのがありまして。

 

ちょっと前に尿素クリーム(ハンドクリームとか)を髪につけると

髪が柔らかくなるってことで、流行ったことがありました。

まあ、確かに柔らかくはなるんですよ。

なるけど、長期使い続けると髪質が悪くなるとのことで、

現状は下火になっています。

 

尿素は天然保湿因子の1つで、肌の水分維持に欠かせない成分ではあります。

ただ、顔に使うものにはほとんど配合されません。

その理由としては、角質のつながりを緩める作用があるからです。

簡単にいうと、本来は肌のバリアとして機能している角質層を

ざるのようにする効果があるわけ。

 

そうすることで、肌は柔らかくなるほか、成分の浸透性を高めることができます。

 

バリア性、保水性の低下にもつながりますし、角質の離脱も起きやすくなるので、

代謝サイクルが早まります。

横のつながりだけでなく、縦のつながりも弱くなるってのが原因。

これを利用してピーリング剤的な使い方もされます。

 

さらに20%以上になるとタンパク質変性を引き起こすことから、

角質を溶解することになります。

 

この尿素の質が悪いのは、最初は劇的によい変化をもたらすこと。

肌が柔らかくなり、ごわつきが取れ、モチモチでツルツルになります。

しかしながら、長期継続した場合、角質層は薄くなり、角化の未成熟化が

起こるため、バリア機能の低下、保水能の低下で乾燥したり、

肌荒れを起こしやすくなります。

 

髪にも同じことが言えます。

髪のキューティクルの結合を緩めることで、髪が柔らかくなります。

また、結合が緩むことで浸透性が高くなり、これを利用して

髪を染めやすくしたりします。

 

これも最初は髪の毛が柔らかくなり、手触りもよくなります。

使ってすぐに効果がでるので、感動を覚える人もいるでしょう。

 

最初の掴みがよいので、ほとんどの人は継続して使い続けるでしょうし、

口コミなんかも高評価になるでしょう。

 

しかし、使い続けるとダメージが蓄積していくので、

髪はパサつくことになります。

髪質は確実に悪化していくと思っていただいて間違いないです。

 

さらに、頭皮にも影響がでます。

頭皮の離脱を促すため、一見フケがでなくなります。

洗浄時に離脱するためです。

 

しかし、これも長期継続で頭皮の角層が薄くなっていきます。

そのため、乾燥してよりフケがでやすくなったり、

かゆみがでたり、吹き出物ができやすくなります。

 

まあ、ここまで使い続ける人は少ないとは思いますが・・・

 

1ヶ月に1、2回の使用ってのであれば、問題はないと思います。

メリット、デメリットのバランスをうまいことコントロールできるのであれば、

まあ、それが理想なんでしょうけど、なかなか難しいでしょうな。

 

 

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