唇のあれやすさは細胞間脂質の密度の低さのせい?!

唇も結局はセラミドなのか

コーセーから、唇のあれやすさの一因はバリア機能を担う細胞間脂質の密度の低さ

あることを発見したの発表がありました。

まあ、そりゃそうだろって話ではあるのですが。

 

唇は肌よりも角質層が薄く、血液の色が透けて見えるくらいなわけです。

そんな唇も荒れやすさに細胞間脂質が関わっているってなわけさね。

 

唇の細胞間脂質の密度は肌よりも低く、肌よりも唇があれやすい要因であると。

細胞間脂質とは水と油の層がミルフィーユ状に重なっており、

それを支えているのがセラミドとなります。

唇の代謝は非常に早く2~3日ですべて入れ替わってしまうといわれます。

肌のサイクルが28日といわれているのに対し、ずいぶん早いわけです。

 

角層が薄いほか、皮脂腺や汗腺がないことから、皮脂や汗による保護が

されないことも乾燥しやすさの原因の1つといわれています。

 

そのため、リップクリームが手放せないって人は多いのではないでしょうか。

ただ、それはあくまで対処療法であり、根本的解決にはなりません。

 

で、コーセーは根本的に唇の荒れを改善することのできる

リポソーム製剤の開発に成功したってのがメインの発表になります。

 

リポソームってのは生体膜を模した二重膜構造になったもので、

ナノ化とかに使われます。

コーセーはリポソームにこだわった製品を展開しており、

どちらかといえば、リポソームありきでの研究だったと思われます。

 

肝心のリポソーム製剤の中身についての記載は見つけられませんでした。

おそらくは、ヒト型セラミドを含んでいると思われます。

 

リポソーム製剤を使うことで、唇の細胞間脂質の密度が改善されるわけですが、

これは外部からセラミドを補うことが可能である、ということを示す事例になると思われます。

細胞間脂質の密度が高まった=セラミドが増えたってことですから。

 

もちろん、リポソーム化の有無が関係しているかどうかって話もあるのですが、

おそらくリポソーム化しなくても細胞間脂質の密度を高めることは可能だと

思われます。

 

実際、花王が疑似セラミドで唇の状態を改善するデータを出していましたが、

こちらはリポソーム化はされていませんでした。

 

リップクリームにセラミドを配合することは望ましいことではありますが、

代謝が早すぎるので、結局は塗り続ける必要があるんですよねー

このリポソーム製剤もおそらくは、使い続ける必要があると思われます。

まあ、商売的にはそのほうが美味しいのですが。

 

ですので、セラミド合成を促すようなものを併用するのが望ましいのかな。

手っ取り早いのだとナイアシンアミド。

セラミド合成酵素の補酵素として働きます。

 

あとはソーライン(ヒマワリ種子油不ケン化物)。

オイルなのでリップクリームとしても扱いやすいかな。

 

まあ、ナチュセラクリーム塗っておけばよくね?

と思わなくもないですが。

 

コスパを考えるなら、疑似セラミドも全然ありだと思われます。

特にぺリセア(ジラウロイルグルタミン酸リシンNa)が有効だと思われます。

こちらは浸透するタイプの疑似セラミドで、細胞間脂質の隙間に入り込み、

ラメラ層を補完します。

余ったものは表面に膜を張ります。

もし作るんだったら、これメインにすると思います。

 

あんまり単価を上げれないので、理想とするリップクリームって

なかなか見当たらないんですよね。

4,5千円するリップクリームなんて誰も買わないっしょ?

 

 

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