アセチルコリンを増やす?!
酒石酸ジメチルアミノエタノール、通称DMAE。
噂は聞いてはいたのですが、どこで取り扱っているかもわからない
代物だったのですが、とある商品に使われておりまして。
実在したんだーってのが正直な感想。
DMAEはアセチルコリンの前駆体といわれています。
そのためアセチルコリンを増やす効果があるといわれいます。
アセチルコリンは神経伝達物質の一種で、シナプスから放出されます。
肌では筋肉の収縮のほか、発汗、皮脂に分泌にも関わっているといわれています。
このアセチルコリンは加齢と共に減少し、アセチルコリンの不足は肌のたるみの
原因となる・・・と考えられているようです。
ですので、アセチルコリンを増やしてやれば緩んだ筋肉が締まり、
たるみが解消されると。
一旦、この説が正しいと仮定します。
この理屈でいくと、ボトックス注射はたるみを促進させるってことなるんですよね。
ボトックス作用は神経伝達を阻害することで、筋肉を弛緩させて
シワの改善を行うものです。
ボトックス様作用のあるものは、アセチルコリンの産生を邪魔するか、
アセチルコリンの放出を阻害するか、アセチルコリン受容体との結合を阻止しる
ものになります。
アセチルコリンが不足している状態と同じになるわけです。
また、アトピーの原因の1つに、アセチルコリンが高濃度で存在している
ってことが挙げられます。
これはアセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼという酵素が
不足することで、アセチルコリンの濃度が高まってしまうのだとか。
つまり、アセチルコリンの濃度が高すぎるのも問題になるってわけです。
以上のことを踏まえると、塗布でのDMAEはおそらくアセチルコリンには
ならないのではないか?と考えています。
DMAEは非常に分子量が小さく、下層までしっかり浸透します。
ただ、肌にDMAEからアセチルコリンへ変換することかが可能かどうかって
話は別です。
アセチルコリンにはならないけど、アセチルコリン受容体にDMAEは
ハマることができて、情報伝達はせずに受容体に蓋をする形となり、
アセチルコリンとの結合を阻害するのではないかと考えています。
高い即効性があること、皮脂が抑制されニキビができにくくなったり、
毛穴が目立たなくなったりと、ボトックス様作用成分を使用したときと
同じような状態が見られるわけで、DMAEはアセチルコリンを増やしたり
活性化したりしているわけではなく、むしろ逆なのではないかと。
基本的にアセチルコリンの減少というよりも、単純に筋肉量の低下のほうが
問題であって、アセチルコリンが増えたからといって、筋肉量が増えるわけではないです。
表情筋の筋トレをする必要があるわけで・・・
何もせずに腹筋が割れることはないように、なにもせず塗るだけでOKとはならんと。