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カルボニル化

黄くすみの原因となるタンパク質の劣化

肌がくすむメカニズムを資生堂が発見したってのがちょっと前の話。

真皮層でタンパク質がカルボニル化することで、肌が黄ぐすみすると。

糖化だけでもややこしいのに、また新たなワードがでてきたよ。

 

カルボニル化は紫外線等によって活性化酸素が作られ、

それによって脂肪が酸化し過酸化脂質なります。

この過酸化脂質は分解されるのですが、その過程ででてくる

アルデヒド(アクロレイン、マロンジアルデヒド、4-ヒドロキシノネナールなど)と

タンパク質が反応すること。

カルボニル化タンパク質はALEs(脂質過酸化最終産物)と呼ばれます。

 

このカルボニル化で起こる問題は黄ぐすみのほかに、

角質層で起こると保水性が低下することによる乾燥を招くと。

あとは毛穴が開く原因の1つでもあるとのこと。

 

真皮層ではコラーゲンなどが適切に代謝されなくなり、

肌の立体構造の維持が難しくなる等、糖化と似たような問題にもなります。

 

このカルボニル化は40代を境に急激に増えることが確認されています。

残念ながらできたALEsを除去するものってのは見つかっておらず、

タンパク質のカルボニル化を防ぐしかないってのが現状。

 

当時、資生堂はオリーブ葉エキスに抑制効果があるとしていました。

おそらくではありますが、抗酸化作用があるものは過酸化脂質の発生を

抑えるので、結果としてカルボニル化を抑制することとなるのではないかと。

 

また、酸化耐性を高めるような成分も同様の効果が期待されます。

 

 

で、カルボニル化を防ぐのに良い原料ないかなーと探した結果、

シコン根エキスに圧倒的なカルボニル化抑制効果があるってはデータがでてきました。

 

培養している細胞に次亜塩素酸を入れることで、カルボニル化を促進させることが

できるのですが、同条件にシコン根エキスを入れたら、カルボニル化がほとんど

起こらなかったと。

 

次亜塩素酸は強力な酸化剤で、シコンエキスには高い抗酸化作用があるから、

次亜塩素酸を相殺したってだけかもしれないけどね。

 

まあ、意図してカルボニル化を起こしている環境下でこれなので、

通常でのカルボニル化抑制効果は非常に高いといえます。

実際の肌でも再現可能な結果だと思われます。

 

もう1つが紫茶エキス。

たまたまですが、どちらも紫を冠した原料です。

こちらも特殊なポリフェノールGHG(1,2-di-Galloyl-4,6-Hexahydroxydiphenoyl--D-Glucose)

が含まれており、高い抗酸化作用があります。

 

抗酸化作用によって、過酸化脂質を作らせないのはもちろん、

できてしまった過酸化脂質の代謝物であるアルデヒド類が

カルボニル化するのを抑制する効果が確認されています。

この効果は他の抗酸化成分では見られない、紫茶エキス独特の

作用となります。

 

全然、まったく意識していなかったのですが、

カルボニル化抑制の高い原料を使ってたのな。

 

 

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