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δ-ビニフェリン

新たな抗シワ原料

製品名はVINIDERM

フランスのSOLABIA社で製造されており、日光ケミカルズが取扱いしている原料になります。

表示名称はプロパンジオール、 水、 ブドウ液汁エキス

 

有効成分がδ-ビニフェリンで、これは規格化されているのかな?

δ-ビニフェリンはレスベラトロールを酵素反応で2量体化させたもので

高い抗酸化作用を有するとのこと。

ジレスベラトロールみたいな感じになっているわけね。

トランスレスベラトロールとシスレスベラトロールがくっついた感じになるのかな??

ブドウの果皮に付着しているカビの1種ボトリティス・シネレア菌(Botrytis cinerea

から抽出した酸化酵素であるラッカーゼを使って2重体化しているとのこと。

 

高い抗酸化力があるとのことで、ORAC値を調べた結果、通常のブドウと比較して、

なんと約20倍もの抗酸化力があったとのこと。

具体的な数字がでてこないので、凄いのかどうかさっぱりわからんのですが、

通常のブドウのORAC値は10~60くらいとのことなので、最大1200くらいと

思っておけばよいのか?

これも凄いのかどうかわからん。 

 

ミトコンドリアDNAの保護作用を評価した結果、ATP合成に関与するアコニターゼ活性が

63%増大したことが確認されています。

うーん、まあ抗酸化作用があるのであれば、紫外線の害を軽減する効果があるのは

間違いないのですが・・・

紫外線照射による損傷からの保護作用を確認するため、細胞生存率を評価するという実験もしており、

結果は生存率が50~60%増加したとのこと。

 

抗炎症作用も確認されています。

まあ、炎症の引き金となる活性酸素を抑えるわけですから、

そりゃあるでしょう。

 

 さらに、紫外線照射による損傷からの保護作用を確認するため、細胞生存率を評価した。表皮幹細胞を紫外線に照射後、0.019%および0.056%の「VINIDERM」を添加し、MTT試験により測定。その結果、0.019%添加した場合には幹細胞の生存率が51%増加、0.056%添加した場合には61%の増加が確認された。

 

 

 

まあ、その辺はわりとどうでもよくて、注目されているのは抗シワ効果です。

目尻にシワのある50歳以上の被験者22名を対象に3%のVINIDERM配合クリーム

プラセボクリームをそれぞれ半顔に1日2回塗布し、56日間連用。

光投影法および試験前後の写真で評価を行いました。

 

連用後には肌の凹凸の減少や深いシワの減少、小ジワが目立たなくなるなど、

シワ形成の抑制と改善に寄与することが確認されています。

 

最初の図がその結果の一例です。

もちろん一番顕著なやつを出してきているとは思いますが、

明らかに改善しているのが見て取れます。

 

22名の全データを公開していないので、何とも言えないところではありますが、

中度のシワにも効きそうな感じがあるのよな。

 

ただ、濃度が3%となかなかの高濃度での使用なので、コスト的に難ありと

なるかもしれませんね。

 

あとは日光ケミカルズってのがちょっと、いやだいぶ面倒かな。

うちが扱うことは万に一つないでしょうね。

 

レスベラトロールって時点でちょっとどうかなーと個人的には思っちゃうんですよ。

あれだけ業界に期待されたのに、大いにこけたわけよ。

まあ、消費者の期待に応えられなかった結果でしかないのですが。

学術的にも芳しくない結果となっていますし・・・

 

今更レスベラトロールに期待は持てないのですよ。

 

 

 

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