ヒアルロン酸、浸透しない
分子量が異なるヒアルロン酸を複数配合して、まるで浸透するかのような
表現をしているのをよく見ますが・・・
いや、その分子量では浸透はまずしないです。
天然のヒアルロン酸は分子量が100~300万くらいです。
非常に高分子で当然肌に浸透することはないです。
鶏冠から抽出するもので、とっても高価な原料となりますので、
通常は発酵法で作られたものを使用します。
乳酸菌が作ったものになるのですが、こちらは分子量10~20万くらい。
よくヒアルロン酸は1gで6ℓの水を抱え込めるとか言われますが、
これはあくまで天然のヒアルロン酸で高分子なものの話。
残念ながら化粧品で通常使われているヒアルロン酸には、そこまでの
保水効果はないです。せいぜい1/10くらいの保水効果しかありません。
加水分解ヒアルロン酸はさらに小さく分子量は1万くらいになります。
角質層へ浸透するといわれますが・・・
コラーゲンの分子量は30万で、酵素処理で加水分解したコラーゲンが1万くらい。
もちろん、これらは肌へ浸透することはないです。
正直、加水分解ヒアルロン酸が角質層へ浸透するってのは懐疑的ではあります。
そもそも、ヒアルロン酸が必要なのは真皮なわけで、
仮に角質層へ浸透したからといって、意味はないです。
ヒアロナノって原料もあり、これは分子量5000以下のものになりますが、
これも角質層がせいぜい。しかも保水性はほとんどありません。
理由はわからんけど、抗炎症作用があるとか。
正確には紫外線のダメージを軽減するって感じかな。
一応、真皮まで届くヒアルロン酸が存在しており、
HA4って原料で4糖で構成されたヒアルロン酸になります。
ヒアルロン酸はN-アセチルグルコサミンとグルクロン酸の2種類の糖が
交互に連続してできています。
つまり、N-アセチルグルコサミン2個とグルクロン酸2個で構成されたものです。
もともとこの状態で肌に存在しており、肌をダメージから保護したり、
ヒアルロン酸の産生を高めたりします。
まあ、個人的にはN-アセチルグルコサミンでも同様の効果が得られると
考えていますが。
本当に重要なのはヒアルロン酸を補うよりも、ヒアルロン酸を分解されないように
することなんですよ。
ヒアルロン酸はヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ)と
ヒアルロン酸代謝酵素(HYBID)によって分解されます。
ヒアルロン酸合成酵素によって作られるので、総量は一定に保たれるのですが、
炎症部では分解酵素が活性かするほか、酵素のバランスが崩れて、
ヒアルロン酸が減少することが加齢によって引き起こされます。
そういう意味ではヒアルガードはヒアルロン酸のパラダイムシフトを
行った原料だいっても過言ではないです。
一番合理的なのは、ヒアルロン酸を守る成分を塗布(ヒアルガード)して、
N-アセチルグルコサミンを摂取することです。
ナチュセラクリームにはヒアルガードが推奨量配合されており、
合わせてN-アセチルグルコサミンを摂取すれば、ヒアルロン酸ケアに関しては
完璧だと思います。
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