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タンブリッサトリコフィラ葉エキス

顔の赤みを鎮静化する成分

アンボラという植物の葉から抽出したエキス、ROSABORA(ロサボラ)

アンボラはマダガスカル島に生息する希少な樹木だそうな。

表示名称はタンブリッサトリコフィラ葉エキス

粉末原料なんですが、賦形剤もなしにどうやってエキスを粉末化しているのやら?

 

通常は抽出するときには溶剤が必要となります。

水、アルコール、BG、オイルなどなどでエキスを抽出します。

そのエキスをスプレードライで粉末化のが普通なんですが、

まさかフリーズドライをしたのか・・・?!

だとするととんでもない値段になるなー

 

推奨量は0.3~0.5%

 

ちゃんと水に溶けるんかね?

ポリフェノールを多く含み、ルチンおよびでニコチフロリンが同定されいます。

(規格化されているかはわかりかねる)

 ルチンはソバの実に含まれており、毛細血管の血流を良くするといわれます。

ニコチフロリンは抗炎症効果が知られています。

 

ルチンとニコチフロリンの相性はよくて、相乗効果が期待できるとか。

 

 

タンブリッサトリコフィラ葉エキスは赤さ、酒さに強い効果を発揮するとされています。

 

効果としては、各炎症因子の抑制することで炎症を抑え、赤みを抑えるといったもの。

COX系の炎症因子、 LOX系の炎症因子を抑えるほか、血管新生を促進する成長因子VEGFを

抑え、抗菌ペプチドの過剰発現を防ぎ、カテリシジンを促進する炎症因子の発現も抑えます。

 

炎症の経路ってのは何種類もあって、それら複数をブロックすることから、

高い抗炎症作用を示すというわけ。

 

聞きなれない言葉であるカテリシジンについては、ちょっと説明しておこうかな。

抗菌ペプチドの一種でLL-37と呼ばれます。

菌の細胞膜を破壊することで、殺菌効果を示します。

また、免疫細胞を活性化させる作用もあり、活性化した免疫細胞が

炎症性のサイトカインを放出することで、炎症が促進されます。

 

つまり、あんまりあると困ったことになるのが抗菌ペプチド。

まあ、なくてはならないものではあるのですが。

 

タンブリッサトリコフィラ葉エキスの赤さ、酒さの改善は

炎症を抑えた結果というわけです。

 

原因が炎症である場合は劇的に改善することでしょう。

では、炎症が原因でないのなら?

酒さの原因って現状でもまだよくわかってないんです。

 

炎症が原因ではない場合もしばしばあって、

その場合はこの原料ではあまり効果が見られないってことになります。

 

まあ、原因がわからないので対策仕様がないってのが現状。

赤さ、酒さに効くって謳っている原料が少ないのはこの辺の事情があります。

 

赤さに効果がある原料を集めて特化した美容液を作っても

面白いとは思うのですが、如何せん、そんな原料はこれくらいでして。

あとはアゼライン酸とか?

 

ニーズはあるんだけどねー

 

 

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