アスペルギルス培養物
玄米を麹菌で極限まで発酵させて得られた培養液、アスペルエキスゴールド。
厚生産業の原料になります。
厚生産業は甘酒や漬物の素などの発酵食品関連のOEMメーカーで、
発酵のスペシャリストといっても過言ではない会社です。
岐阜県の会社で弊社からも30分かからないくらいの場所にあります。
満を持して化粧品業界に投入したのがアスペルエキスゴールドになります。
弊社ではこちらの扱うブランクリアという原料を採用していますが、
こちらも検討しているって段階です。
表示名称はアスペルギルス培養物、BG、水、グリセリン
推奨量は5%と結構多いです。
ゴールドと名に冠しているように、黄金色の液体で
ほのかに甘酒っぽいにおいがします。
ほとんどの成分が分子量が500未満になっており、
角質層をぬけ、真皮まで届かせることができます。
美容に関わるとされる9種類の遺伝子について、
活性化されることが確認されています。
とりわけBMP2の活性が顕著となっています。
この遺伝子は幹細胞を骨芽細胞へ分化させるものです。
このことから、幹細胞の分化に関わる遺伝子全般が活性化
されるのではないかと思われます。
高い保湿効果もあり、乾燥による小じわを減らす効果、
コラーゲン密度を高める効果などがヒト試験で確認されています。
もっとも注目しているのはオートファジー活性化効果で、
オートファジー関連遺伝子の活性化が確認されています。
さらに、ミトコンドリアの除去、再生をおこなうマイトファジーの
活性化も行います。
ミトコンドリアは細胞内のエネルギー産生工場なわけですが、
しばしば事故るんです。
使えなくなったミトコンドリアは、まるで壊れた発電所で
活性化酸素を作るなどして、細胞に不利益をもたらします。
ですので、速やかに排除する必要があるのですが、
加齢とともに、マイトファジーの活性が衰えてきます。
さらに悪いことに、仕事をしないミトコンドリアが居座るせいで、
新しいミトコンドリアが作られません。
結果、エネルギーの産生力が低下します。
マイトファジーは抗老化をするにあたって、避けては通れないものなんです。
まあ、麹菌の発酵液には似たような効果があるとは思われますが、
エビデンスがあるのはこのアスペルエキスゴールドだけです。
化粧品原料メーカーとしては後発ではありますが、
目の付け所がとにかく秀逸であります。
【関連記事】
<<<前 次>>>