セラミド合成促進効果のある原料
ナイアシンアミド
ナイアシンアミドはポジティブコントロールに使われるくらい、
セラミド合成促進効果が認められている成分。
セラミド合成酵素の補酵素となり、セラミド合成酵素の活性化をするため
結果セラミド合成が促進されます。

in vitroの実験ではありますが、セラミド産生が3~5倍になっています。
10μMで最大効果となっていますので、そこまでの高濃度は必要ないです。
ライスパワーNo.11
ライスパワーシリーズで最も売れている原料で、セラミド合成を促すことで
一世を風靡したこともあります。
昨今は医薬部外品成分でも使用可能で、まだまだ引く手あまたな状態です。

人工皮膚を使った実験で、セラミド合成が1.2~1.3倍となりました。
よりヒト試験に近いためか、あまり振るわない結果ですが、
間違いなくセラミド合成は促進されます。
こちらは1週間後のデータとなっていますが、
ナイアシンアミドのデータは数時間でのことになります。
即効性という意味でもナイアシンアミドに軍配が上がるのではないかな?
ソーライン
ヒマワリオイルに含まれている抗酸化成分、ヒマワリ種子油不けん化物を
濃縮させた原料。不けん化とは鹸化しないってこと。
非常に高い抗酸化作用によって、UVからのダメージを軽減したり、
NFkBの活性を抑制する効果があります。
皮膚の油分代謝の重要因子PPARαを活性化することで、セラミド産生を促進します。

セラミド合成、特にセラミド1の産生が顕著に増加されます。
セラミド合成量に関してはナイアシンアミドと比べても遜色ありません。
しかしながら、セラミド合成に関わる酵素はたくさんあり、
アシルセラミド合成酵素はまた別に必要であるため、
アシルセラミド合成促進効果はソーラインのほうが高いと思われます。
馬セラミド
ガラクトシルセラミドというちょっと変わった糖セラミドを含んでいます。
馬の脊髄から抽出されるため、肌のセラミドのように脂肪酸が長くないです。
こちらも肌のセラミド合成を促進する効果が認められています。

ちょっと分かりにくいけど、一番左と次のグラフを比較するもので、
若干セラミドNSの産生が増加していることがわかります。
おそらくβ-グルコセレブロシダーゼ(セラミド合成酵素)を
活性化しているのだろうことが推測されるデータとなります。
NATIVE ESSENCE
塩生植物であるクリスマムマリチマムの油分にセラミド産生を促す効果があることが分かっています。
グルコシルセラミドへの影響なしにセラミド産生を増やす効果があるという、
大変ユニークな原料です。

体の中でグルコシルセラミドとセラミドは可逆的変化をしているので、
セラミドを増やすとグルコシルセラミドが減るわけですが、
この原料はグルコシルセラミドへの影響よりもセラミドを増やす量が
多くなるってのが特徴です。
他の原料がどうなっているかは知らんけど。
ユーカリ葉エキス
コアラの主食として有名な植物ですが、セラミド合成促進効果があり、
●王の疑似セラミドの製品にも使われています。
もともと創傷治癒効果、抗菌作用などがあることから民間療法で使われていました。

滅茶苦茶薄い濃度で、セラミド産生促進効果が確認されています。
ユーカリ葉には毒性があるので、あんまり高濃度では使えないため
これだけ低濃度で効果がでるのであれば、非常に使いやすいですね。
アイセニアヴェールB
海藻由来のエキスで、セラミドだけでなくフェラグリン産生も促します。
マルチに保湿を高める効果があり、高い相乗性があります。

セラミド合成が1.2~1.3倍になりなっています。
まあ、これくらいあれば及第点なのかな。
コスパを考えると、やっぱりナイアシンアミドしか勝たんってなるかな。
ライスパワーのネームバリューを活かすという意味では使う価値は十分あるんですが、
セラミド合成促進効果としては飛びぬけてよいわけではないんよな。
効果でいえば、ソーラインが頭一つ抜けていますが、
まあ高価な原料なのです。
とはいえ、馬セラミドやライスパワーよりは全然安いですけどね。
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