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ペンタイド-C

ビタミンC+細胞透過ペプチド

製品名はPentide-C(ペンタイド-C)

表示名称は水、BG、アスコルビルメチルカルボニルペンタペプチド-72-トリ-t-ブチルトリプトファナミド

アンチエイジング社の原料になります。

ヒト幹細胞培養液を市場に広めた会社ですね。

 

ビタミンC誘導体なんですが、くっつけたのが細胞透過ペプチド(CPP)。

CPPはCell Penetrating Peptideを略したものになります。

 

細胞膜は選択的透過性があり、特定の物質のみを透過させる性質があります。

何でもかんでもは入れるってわけではないんです。

CPPは細胞膜をフリーパスできるものになります。

 

CPPは現在100種類以上見つかっており、細胞へ薬を届ける

ドラッグデリバリーとして使用することが研究されています。

実際にCPPと蛍光物質をくっつけたものを細胞に入れることに成功しています。

 

つまり、ペンタイド-Cは細胞内までビタミンCを届けることができるちゅうわけです。

 

ビタミンCは非常に酸化しやすく、故に抗酸化作用があるわけですが、

そのままでは酸化が進むほか、肌表面で抗酸化に使われてしまいます。

そのため、酸化しないようにビタミンCの酸化部分に予め何かくっつけて、

安定性を高めたビタミンC誘導体が使われます。

 

しかし、誘導体といっても分解されずにビタミンCを誘導しないものもありますし、

誘導したとて、細胞内まで届けることはなかなか難しかったわけ。

 

ビタミンCはコラーゲン合成酵素の補酵素となり、コラーゲンを作るのに欠かせない

成分になります。

なんでビタミンCを補いたいかって、コラーゲンを作らせたいからなんです。

 

コラーゲンの合成は小胞体で行われるわけですが、その際にビタミンCが必要となります。

ですので、ビタミンCの状態で真皮の繊維芽細胞の中まで届ける必要があるわけ。

 

まあ、今まではそれができるビタミンC誘導体がなかったわけですが、

それが可能になったという話。

 

ビタミンCとしては最適解であるといえます。

欠点はクッソ高い原料なので、あんまり配合できないってことだけかな。

ビタミンC、つまりアスコルビン酸は安い原料なんですけども、

余裕で100倍以上の原価がかかることになります。

 

じゃあ、別の成分でよくね?とは思うんですが、みんなビタミンCは好きだからねえ。

ビタミンCの美容液って売れるんですよ。

ですので、効くか効かないかわからんようなものを使うよりは

確実に効くことがわかっているもののほうがよくね?って話。

 

うちはビタミン類は口から摂取すべきってスタンスですので、

使うつもりはないですけども、ビタミンCの美容液を使うなら

これ一択だと思います。

 

本当に高いんよなー

ビタミンCにこの値段は出せないよな・・・

 

 

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