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ショウガ根エキスに気分を上げてくれる効果が?!

化粧品における感情価値向上

昨今のトレンドになっています、気分を上げる系のお話。

誰が言い出したかわからないのですが、使用時の「感覚」というものを

意識してデータを取る原料が増えてきています。

 

最初はエンドルフィンとかセロトニンとかの脳内物質の血中濃度が

増加するっていう、割と客観的データに基づいていたんですが、

最近はアンケートでどうだっていう主観が入っているものが多いかな。

 

 

桃谷順天館は、化粧品製剤が肌に触れた際の感覚を高め、

心地良い、落ち着くといった化粧品における感情価値向上に繋がると考えられる

植物抽出物としてショウガ根エキスを見出しました。

 

触れることによる心地良さ等を感じてもらうためのヒントとして、

例えば、ぬいぐるみやクッションを軽く抱きかかえたり、

肩にそっと手を添えられたりした際に感じる心地良い、落ち着くという

感情に注目。

 

皮膚の「触」を感じ取るものの中から表皮メルケル細胞にある触圧を感知する仕組み着目し、

Piezo2受容体を増やすことのできる成分を探した結果、ショウガ根エキスにたどり着いたとのこと。

 

表皮メンケル細胞とは表皮の最下層に存在し、触覚を感知する受容体細胞です。

スキンシップなどで感じた刺激は脳へ伝達され、脳内物質の分泌が促されます。

 

Piezo2受容体っては表皮メンケル細胞の触感を司る部分で、

多ければ多いほど、感受性が高まるとされます。

 

ショウガ根エキスを添加すると、このPiezo2受容体の数が増えたと。

 

ファンケルの研究ではデカペプチドによって、Piezo2受容体の遺伝子発現の

増加を確認したのち、オキシトシンの増加を確認していますが、

この研究ではそれは調べていません。

まあ、何かしらの脳内物質が増えるとは思いますけどね。

 

安心、落ち着く、心地よい、気持ち良い、穏やか、潤った、くつろいだ

の7つの項目でアンケートをとり、それを総合的に判断し、感情面への

影響を計りました。

 

結果としては、総合的には有意差ありとなりました。

安心、落ち着くって項目においては大きな差があったのですが、

他は大差ないかな。データを見る限り。

 

ショウガの有効成分はジンゲロール、ショウガオールで、体温を上げる効果があります。

ショウガの辛味成分になります。

ただ、これらは油溶性であるため、ショウガの抽出物のほとんどは

ほとんど含まれていません。

まあ、ショウガオールもジンゲロールも刺激物ですので、入っていても

困るんですけどね。

 

ジンゲロールを高含有しているショウガ粉末とか充填するのスゲー大変なんよ。

舞った粉が目に入るとリアルに「目が!!目が!!」ってなります。

 

血行促進、発汗効果があるほか、ストレス軽減効果が確認されています。

ストレス緩和効果があるのですから、感情への影響はあるってのは

当然なのかもなー

 

今後もこういった原料増えてくることは間違いないでしょう。

 

 

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